社長メモ|掛布雅之さんの講演から学んだ「人を育てる」ということ

先日、阪神タイガースの掛布雅之さんの講演を聞く機会がありました。

現役時代の話はもちろん興味深かったのですが、特に印象に残ったのは、二軍監督や育成コーチとして若い選手を指導された時のお話でした。野球の話ではありますが、会社での人材育成にもそのまま当てはまる内容が多く、大変勉強になりました。

掛布さんが指導する上で大切にしていたのは、選手を上から見下ろさず、同じ目線に立つことです。自分から大きな声で挨拶をし、髪型や道具、フォームなど、選手の小さな変化に気づいて声をかける。そうすることで信頼関係が生まれ、技術だけでなく「気持ちのキャッチボール」ができるようになると話されていました。

また、悪いところを指摘するのは簡単ですが、まずその人の良いところを見つけることが大切だとも言われていました。長所を認め、本人が前向きに取り組める環境をつくった上で、必要な修正を伝える。欠点ばかりを指摘されると、人は自信を失い、自分で考えなくなってしまいます。

失敗に対する考え方も印象的でした。失敗した時にすぐ答えを教えるのではなく、本人に考える時間を与える。自分で原因を考え、答えを見つけてから行動することで、同じ失敗を繰り返しにくくなるという考え方です。

一方で、ただ優しいだけでは人は育ちません。掛布さんは「愛情と非情という二つのカードを、状況に応じて使い分けることが必要」と話されていました。時には待ち、時には厳しく伝え、時には答えを教える。相手をよく見なければ、正しいカードを選ぶことはできません。

もう一つ心に残ったのが、「怖さを知った人には準備の終わりがない」という言葉です。結果を出した人ほど、失敗や期待に応えられない怖さを知っている。その怖さから逃げるのではなく、準備に変えていくことが一流につながるのでしょう。

会社でも、結果だけを求めるのではなく、日々の準備や継続、失敗から学ぶ姿勢を大切にしたいと思います。そして、社員の欠点を見る前に、その人の良いところや小さな変化に気づける経営者でありたいと、改めて感じた講演でした。

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